書籍・雑誌

2013.08.19

半身浴読書~202~

514hnrnfgsl__sx230_『楽園のカンヴァス』 / 原田マハ、読了。

アンリ・ルソーの作品「夢」。それに酷似した作品「夢を見た」。この作品は、贋作か、それとも真作か。

それを見極めるために招待された2人の研究者。そしてそれを見極めるヒントは、作者不明の物語。

仕掛けも面白くどんどんと読めたが、あいにく自分に芸術に対しての教養がまったくなく、絵画にあれほど惹きつけられる主人公たちには、感情移入できなかった。

ストーリーから外れるが、主人公の母親がすごくいい人で感動。未婚のまま子供を産んだ娘を詮索せず受け入れ、生まれてきたその孫を優しく見守るなんて、そうそうできるもんじゃないぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.08.17

読書索引

半身浴読書シリーズもずいぶん貯まってしまった.ついに,管理人である自分ですら把握が難しくなってきたため,目次を作成してみました.エントリーが増えたら,地道に追加することにします.

 

赤川次郎
『落葉同盟』(半身浴読書~148~
『微熱』(半身浴読書~146~

アガサ・クリスティ
『ゴルフ場殺人事件』(半身浴読書~34~

秋元康
『象の背中』(半身浴読書~96~

浅田次郎
『天国までの百マイル』(半身浴読書~50~
『壬生義士伝』(半身浴読書~184~

天野頌子
『陰陽屋へようこそ』(半身浴読書~161~
『警視庁幽霊係』(半身浴読書~122~

有川浩
『海の底』(半身浴読書~39~
『空の中』(半身浴読書~47~

池井戸潤
『鉄の骨』(半身浴読書~183~

池上永一
『シャングリ・ラ』(半身浴読書~106~

伊坂幸太郎
『アヒルと鴨のコインロッカー』(半身浴読書~17~
『オーデュボンの祈り』(半身浴読書~26~
『重力ピエロ』(半身浴読書~155~
『グラスホッパー』(半身浴読書~68~
『チルドレン』(半身浴読書~57~
『ラッシュライフ』(半身浴読書~13~

いしいしんじ
『ぶらんこ乗り』(半身浴読書~43~

石崎洋司
『チェーン・メール』(半身浴読書~5~

伊集院静
『機関車先生』(半身浴読書~71~

絲山秋子
『沖で待つ』(半身浴読書~61~

井上荒野
『誰よりも美しい妻』(半身浴読書~89~

今邑彩
『いつもの朝に』(半身浴読書~88~

内田幹樹
『操縦不能』(半身浴読書~95~
『パイロット・イン・コマンド』(半身浴読書~156~

内田康夫
『不知火海』(半身浴読書~81~

内野真+オザキミオ
『子どもたちの叫び~児童虐待,アスペルガー症候群の現実~』(半身浴読書~84~

江国香織
『きらきらひかる』(半身浴読書~200~
『冷静と情熱のあいだ Rosso』(半身浴読書~63~

大鐘稔彦
『孤高のメス』(半身浴読書~113~

大沢在昌
『銀座探偵局』(半身浴読書~160~

荻原浩
『明日の記憶』(半身浴読書~75~
『神様からひと言』(半身浴読書~117~

奥田耕士
『経済記者発広報部御中』(たまには仕事関係?の本も

奥田英朗
『イン・ザ・プール』(半身浴読書~73~
『空中ブランコ』(半身浴読書~28~
『最悪』(半身浴読書~91~
『サウスバウンド』(半身浴読書~51~
『邪魔』(半身浴読書~133~
『町長選挙』(半身浴読書~87~
『我が家の問題』(半身浴読書~189~

乙一
『失はれる物語』(半身浴読書~54~

恩田陸
『エンド・ゲーム 常野物語』(半身浴読書~64~
『MAZE』(半身浴読書~45~
『夜のピクニック』(半身浴読書~74~

海堂尊
『チーム・バチスタの栄光』(半身浴読書~112~
『ナイチンゲールの沈黙』(半身浴読書~118~

角田光代
『空中庭園』(半身浴読書~97~
『対岸の彼女』(半身浴読書~136~

神永学
『心霊探偵八雲 1』(半身浴読書~104~
『山猫』(半身浴読書~107~

貴志祐介
『青の炎』(半身浴読書~7~
『悪の教典』(半身浴読書~198~
『硝子のハンマー』(半身浴読書~134~
『黒い家』(半身浴読書
『新世界より』(半身浴読書~114~
『天使の囀り』(半身浴読書~16~

北林一光
『ファントム・ピークス』(半身浴読書~173~

北村薫・宮部みゆき編
『名短編,ここにあり』(半身浴読書~111~

京極夏彦
『死ねばいいのに』(半身浴読書~199~

桐野夏生
『グロテスク』(半身浴読書~140~
『魂萌え』(半身浴読書~135~
『緑の毒』(半身浴読書~191~
『柔らかな頬』(半身浴読書~201~

鯨統一郎
『なみだ特捜班におまかせ!~サイコセラピスト探偵 波田煌子』(半身浴読書~150~

久坂部羊
『廃用身』(半身浴読書~187~

クリス・マッケイ&グレッグ・ミラー
『陸軍尋問官 テロリストとの心理戦争』(半身浴読書~40~

黒田研二
『ふたり探偵~寝台特急カシオペアの二重密室』(半身浴読書~174~

輿水泰弘
『相棒 警視庁ふたりだけの特命係』(半身浴読書~128~
『相棒 season3』(半身浴読書~145~

近藤史恵
『エデン』(半身浴読書~163~
『サクリファイス』(半身浴読書~162~
『サヴァイブ』(半身浴読書~171~

斉藤学
『男の勘ちがい』(半身浴読書~22~

堺屋太一
『団塊の世代』(半身浴読書~25~

坂牧俊子
『純からの贈り物』(半身浴読書~98~
『五郎神父のかけだし日記』(半身浴読書~98~
『五郎神父の日記』(半身浴読書~98~

笹生陽子
『楽園の作り方』(半身浴読書~2~

佐々木譲
『警官の血』(半身浴読書~143~
『制服捜査』(半身浴読書~127~
『ラストラン』(半身浴読書~169~

笹山薫
『マラソン』(半身浴読書~119~

佐野眞一
『東電OL殺人事件』(半身浴読書~142~

沢木耕太郎
『無名』(半身浴読書~86~

J.K.ローリング
『ハリー・ポッターとアズガバンの囚人』(半身浴読書~10~
『ハリー・ポッターと賢者の石』(半身浴読書~8~
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(半身浴読書~4~

重松清
『いとしのヒナゴン』(半身浴読書~42~
『エイジ』(半身浴読書~56~
『幼な子われらに生まれ』(半身浴読書~35~
『疾走』(半身浴読書~38~
『その日の前に』(半身浴読書~60~
『ナイフ』(半身浴読書~14~
『流星ワゴン』(半身浴読書~21~

雫井脩介
『ビター・ブラッド』(半身浴読書~166~

篠田節子
『百年の恋』(半身浴読書~85~

司馬遼太郎
『草原の記』(半身浴読書~132~
『義経』(半身浴読書~27~
『燃えよ剣』(半身浴読書~109~
『夏草の賦』(半身浴読書~129~
『戦雲の夢』(半身浴読書~130~

島田洋七
『愛蔵版 佐賀のがばいばあちゃん』(半身浴読書~58~

島本理生
『リトル・バイ・リトル』(半身浴読書~18~

小路幸也
『東京公園』(半身浴読書~170~

「少年A」の父母
『「少年A」この子を生んで・・・ 父と母 悔恨の手記』(半身浴読書~137~

白岩玄
『野ブタ。をプロデュース』(半身浴読書~78~

新堂冬樹
『殺し合う家族』(半身浴読書~194~

新野剛志
『あぽやん』(半身浴読書~168~
『恋する空港~あぽやん2』(半身浴読書~182~

真保裕一
『繋がれた明日』(半身浴読書~152~

瀬尾まいこ
『幸福な食卓』(半身浴読書~12~
『卵の緒』(半身浴読書~65~
『天国はまだ遠く』(半身浴読書~31~
『図書館の神様』(半身浴読書~3~

高杉良
『勇気凛々』(半身浴読書~94~

高野裕美子
『キメラの繭』(半身浴読書~102~

髙橋治
『紺青の鈴』(半身浴読書~154~

髙村薫
『照柿』(半身浴読書~124~
『晴子情歌』(半身浴読書~144~
『マークスの山』(半身浴読書~121~
『リヴィエラを撃て』(半身浴読書~80~
『レディ・ジョーカー』(半身浴読書~138~

田中優
『戦争をやめさせ環境破壊をくいとめる新しい社会の作り方』(半身浴読書~20~

ダン・ブラウン
『ダ・ヴィンチ・コード』(半身浴読書~52~

辻仁成
『人は思い出のみに嫉妬する』(半身浴読書~92~
『冷静と情熱のあいだ Blu』(半身浴読書~59~

津村記久子
『ワーカーズ・ダイジェスト』(半身浴読書~179~

天童荒太
『永遠の仔 上・下』(半身浴読書~79~
『家族狩り』(半身浴読書~139~
『孤独の歌声』(半身浴読書~99~

トム・ロブ・スミス
『チャイルド44 上・下』(半身浴読書~153~

豊田正義
『消された一家 北九州・連続監禁殺人事件』(半身浴読書~197~

トリイ・ヘイデン
『幽霊のような子』(半身浴読書~6~

中村計
『甲子園が割れた日~松井秀喜5連続敬遠の真実』(半身浴読書~180~

梨木香歩
『家守綺譚』(半身浴読書~188~
『西の魔女が死んだ』(半身浴読書~120~

夏川草介
『神様のカルテ』(半身浴読書~186~

夏樹静子
『茉莉子』(半身浴読書~69~【ネタバレあり】

西加奈子
『窓の魚』(半身浴読書~196~

新津きよみ
『わたしはここにいる、と呟く。』(半身浴読書~175~

新田次郎
『孤高の人』(半身浴読書~147~
『武田三代』(半身浴読書~181~

乃南アサ
『殺意・慟哭』(半身浴読書~9~

橋本治
『橋』(半身浴読書~157~

羽田圭介
『黒冷水』(半身良く読書~93~

パトリシア・コーンウェル
『審問』(半身浴読書~48~

原田ひ香
『東京ロンダリング』(半身浴読書~176~

原田マハ
『楽園のカンヴァス』(半身浴読書~202~

坂東眞砂子
春話二十六夜 岐かれ路』(半身浴読書~100~

半村良
『獄門首』(半身浴読書~177~

東直子
『長崎くんの指』(半身浴読書~83~

東野圭吾
『仮面山荘殺人事件』(半身浴読書~165~
『幻夜』(半身浴読書~141~
『殺人の門』(半身浴読書~55~
『探偵倶楽部』(半身浴読書~62~
『白夜行』(半身浴読書~41~
『使命と魂のリミット』(半身浴読書~108~
『容疑者Xの献身』(半身浴読書~105~
『レイクサイド』(半身浴読書~19~

藤沢周平
『本所しぐれ町物語』(半身浴読書~36~

古川日出男
『ベルカ,吠えないのか?』(半身浴読書~53~

ベック・ウェザーズ
『零下51度からの生還』(半身浴読書~125~

ほしよりこ
『きょうの猫村さん1』(半身浴読書~44~
『きょうの猫村さん2』(半身浴読書~49~

星野知子
『子連れババ連れ花のパリ』(半身浴読書~70~

マーク・ベイム
『氷の接吻』(半身浴読書~126~

松浦理英子
『奇貨』(半身浴読書~192~

松尾由美
『ハートブレイク・レストラン』(半身浴読書~172~

三浦綾子
『この土の器をも』(半身浴読書~33~
『続・氷点』(半身浴読書~116~
『氷点』(半身浴読書~115~
『道ありき』(半身浴読書~29~

三浦しをん
『むかしのはなし』(半身浴読書~185~

宮部みゆき
『あやし~怪~』(半身浴読書~23~
『蒲生邸事件』(半身浴読書~46~
『クロスファイヤー』(半身浴読書~77~
『ステップファザー・ステップ』(半身浴読書~32~
『誰か』(半身浴読書~101~
『鳩笛草』(半身浴読書~72~
『模倣犯』(半身浴読書~11~
『理由』(半身浴読書~30~

村上龍
『最後の家族』(半身浴読書~110~

村田喜代子
『あなたと共に逝きましょう』(半身浴読書~123~

森絵都
『いつかパラソルの下で』(半身浴読書~103~
『風に舞い上がるビニールシート』(半身浴読書~158~
『カラフル』(半身浴読書~67~

森村誠一
『棟居刑事の追跡』(半身浴読書~90~

八木沢里志
『森崎書店の日々』(半身浴読書~164~

柳田邦男
『犠牲 サクリファイス わが息子・脳死の11日』(半身浴読書~167~

山崎ナオコーラ
『この世は二人組みではできあがらない』(半身浴読書~195~
『人のセックスを笑うな』(半身浴読書~193~

山田詠美
『僕は勉強ができない』(半身浴読書~159~

山田宗樹
『嫌われ松子の一生』(半身浴読書~82~

山本兼一
『利休にたずねよ』(半身浴読書~190~

横山秀夫
『出口のない海』(半身浴読書~76~
『臨場』(旅のお供に~131~

吉田修一
『悪人』(半身浴読書~178~

リチャード・ラウリー
『撫で肩の男~ロシアの殺人鬼を追って』(半身浴読書~149~

ロアルド・ダール
『チョコレート工場の秘密』(半身浴読書~15~
『へそまがり昔ばなし』(半身浴読書~37~

ロバート・カレン
『子供たちは森に消えた』(半身浴読書~151~

渡辺淳一
『化身』(半身浴読書~66~

和田秀樹
『人間音痴』(半身浴読書~24~

ポチッとよろしく!

| | コメント (8) | トラックバック (3)

2013.05.22

半身浴読書~201~

516stp4hbgl__sx230_『柔らかな頬』 / 桐野夏生、読了。

W不倫に陥った男女の話。二つの家族は、家族同士顔見知りで、男が購入した別荘に出かける。その別荘の中で、男女は逢引を重ねる。そして、女の子供が行方不明になることで、二人の関係は終わりを告げる。

そして女は、死期の迫る刑事とともに、子供を捜し続ける。

そもそも、W不倫カップルが互いの家族を連れて旅行でかけ、そこで逢引を重ねるなど、とんでもないしあり得ないシュチュエーション。こんなこと、現実に起こりえるのか?

W不倫は、余裕ある大人の部活動みたいなもので、本来の目的・・・部活動に対して言うなら、学業だな・・・をおろそかにして、成り立つものではない。それを忘れた時点で、破滅は目に見えている。

子供を失った女は、いつまでも子供を捜し続けるのだが、なぜか死にかけの刑事がその手伝いをしたいと申し出る。そして二人は、一緒に捜索するのだが、なぜこの刑事がストーリー上で必要だったのか、わたしにはよくわからない。

桐野さんは、好きな作家だけど、この話はどうだろう?主人公のカスミという女ことが、どうしても好きになれなかった。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013.04.25

半身浴読書~200~

51vxxf1zxpl__sx230_『きらきらひかる』 / 江國香織、読了。

記念すべき200冊目は、まさかの再読。しかも、途中でそのことに気づくという、お間抜けなわたし。

このお話しは、かなり特殊で無理のある設定にもかかわらず、あまり印象に残らない。なぜだろう?

アル中の妻、笑子の言動を読むと、なぜか楽しそうで自分も飲みたくなってしまう。

以前読んだ江國作品『冷静と情熱のあいだ Rosso』(半身浴読書~63~)も、すっごく優しい男が出てきた。この作品の睦月もそうだ。果てしなく優しくて、どこまでも穏やかだ。しかし。。。こんな人、いる?

ま、女の理想ではあるが。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2013.03.29

半身浴読書~199~

51j6vx6del__sx230_『死ねばいいのに』 / 京極夏彦、読了。

過去に読んだ京極作品は、『姑獲鳥の夏』と『魍魎の匣』。とても面白くて、続けて他の作品を手にしたのだが、わたしには合わなかったようで、どれも読了できず。。。

そして、久しぶりにタイトルに惹かれて手に取ったのが、この作品だ。

アサミという殺された女のことを聞きまわるケンヤという男。その得体の知れない男に「アサミのことを教えてほしい」と言われるアサミの関係者たち。

その誰もが、アサミのことではなく、自分の不幸について話すのを聞き、ケンヤは言うのだ。「死ねばいいのに」と。

関係者たちによって、どんどん不幸に追いやられたアサミだが、アサミは決して誰のせいにもせず、自分が不幸だとさえ思っていない。そしてケンヤも、関係者だちがアサミを不幸にしたとは思ってないし、彼らには彼らの事情があり、決して彼らを責めてはいないのだ。

ただ、そんなに不幸で、その現状を自分ではどうしようもできないのであれば「死ねばいいのに」と言うだけのことだ。

最後の章、【六人目】。ここが一番良かった。理屈っぽいケンヤだけど、少し感情を垣間見ることができた。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2013.03.27

半身浴読書~198~

51ohbipwu2l__sx230__2『悪の教典』上 / 貴志祐介、読了。

映画を見てからの読了(参照エントリー:映画【悪の教典】)。映画を見たときに思ったとおり、原作の方が面白かった。

まったくあり得ない空想のストーリーだけど、面白くて一気に読み終えた。

人殺しに対して、何の罪悪感も持たないハスミンだが、中学の同級生の女の子と、自殺に見せかけて突き落とした女生徒に対しては、なぜかためらいが生じる。ためらいを生じさせた理由については、何も語られないが、無条件に自分を受け入れ信じる相手に対しては、心になにかが作用するということなのか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.03.19

半身浴読書~197~

51a1sd0fkol__sl500_aa300_『消された一家 北九州・連続監禁殺人事件』 / 豊田正義、読了。

先日読んだ『殺し合う家族』(半身浴読書~194~)のドキュメンタリー版。こちらのほうが、内容がグロい。小説は事実を超えられないのか。

犯人の松永は、10代の頃から悪の天才(陳腐な表現だが)で、普通なら緒方純子のような、真面目でどちらかといえば大人しい女性がかかわるような男じゃない。なのに、引っかかってしまうのだ。

尼崎の事件もそうだが、分別ある大人を含めた一家をまるごと消してしまうなんて、本当に信じられない。初めてニュースをみたときもそう思ったし、本を読んでもなかなか理解しがたいのだ。

被害者たちは、常に監視されていたわけじゃなく、親戚にも会っていたし話もできたはず。松永のところに人質として子供がいたとしても、警察や弁護士や、そういう赤の他人の第三者を介入させて取り返しにいけば、なんとかなったんじゃないかと強く思う。

しかし、筆者は、DV被害者の心理状態はそんなことができる状態ではないと言う。

緒方純子は、松永から日常的に暴力を加えられ、松永に従うことだけが目的になっていたのだと言う。

自分にはそのような経験がないため、なかなか理解しがたいのだが、殺された被害者たちは世間的には立派な社会人であるにもかかわらず、ずるずると松永の術中にはまっていったところをみると、もしかしたら自分も同じような状況に置かれたら、そうなってしまうのかな?と恐ろしくなった。

もし、最後まで生き残っていた17歳の少女が脱出に成功していなければ、この事件は発覚すらしなかったかもしれないと思うと、今、この国でそういう事件が起きているかもしれないし、もしくは完全に消されてしまって発覚すらしていない事件があるのかもしれないと思えてくる。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013.02.19

半身浴読書~196~

410p2wrkoel__sl500_aa300_『窓の魚』 / 西加奈子、読了。

4人の男女が温泉に旅行に行く話。

4人それぞれの視点で、同じ状況を語らせ、各人の背景やそれぞれの関係を浮かび上がらせる。しかし、その自分の誰にも共感はできなかったし、好きになれなかった。

4人が旅行中にこの温泉で一人の女性の遺体が発見されるが、それはわたしには主のストーリーではないと思えた。

あくまでも男女4人の話。

だけど、なんかフワフワした内容であまりのめり込めない。4人とも、気だるい感じというか、厭世的というか、ネガティブ発言の繰り返しで飽きてしまう。人間の内面を描くときに、突飛な例えやわかりにくい書き方をすれば、文学的といえるのだろうか?それって違うと思うけどな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.02.11

半身浴読書~195~

314322『この世は二人組みではできあがらない』 / 山崎ナオコーラ、読了。

シオちゃんは、作者自身のことなのだろうか?きっとそうなんだろうな。

作家になると決めているシオちゃんと、シオちゃんには才能があると言う紙川。二人の恋愛の話だが、何か大きな事件が起きるわけではない。

でも、ふたりの会話から男と女の感覚の違いとか、シオちゃんの望んでるものとか、漠然と伝わってくる。それがなんか、心地よかった。

最後のこの文章。対極にいると思われるわたしも、なんか共感できるんだよな。

 私はにっこりした。あなたから目を逸らしたら、世界が見えた。私には世界が見える。だけど、ひとりで生きるつもりもない。みんなと過ごすの。なだらかな線でみんなと繋がっていくの、と歌謡曲の調子で、小説の地の文が流れる。
 まだ誰も見つけていない、新しい性別になりたい。

 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

半身浴読書~194~

514b86syyal__sx230_『殺し合う家族』 / 新堂冬樹、読了。

まったく事前情報を持たず、偶然図書館で出合った本。冒頭の公判シーンで、北九州で起きた家族監禁殺人事件のことだとわかった。

残酷な事件を題材にしているだけに、この作品もほんとうに凄惨で残酷な内容。あまりにも酷い話なので、頭の中にその内容が残ってしまい、読んでないときも気持ちが暗くなった。

ただ、後半になると、監禁に至るまでやその後の虐待もワンパターンとなり、徐々に慣れてきて(飽きてきたかも?)、自分の感情に触れることはなくなった。

読みながら、この事件のノンフィクションを読みたいと強く思った。

この事件もそうだが、尼崎の連続殺人事件も、家族同士を対立させ暴力を振るわせ、最後には殺してしまうため、発覚が非常に遅れている。もしかしたら発覚しないままの事件もあったのかもしれない。もしかしたら現在進行形で起こっているかもしれない。

誰か一人でも、普通の判断を下せる人がいなかったのか?

それほどまでに暴力は、人を変えてしまうものなのか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧