« ストレス解消は、やはり・・・ | トップページ | 半身浴読書~185~ »

2012.09.04

半身浴読書~184~

51td1v1q9bl__sx230_
『壬生義士伝』 / 浅田次郎、読了。

以前、『女は我慢しろ、男は命をかけろ』というエントリーを書いたが、まさにその、『命をかけて』妻子を養おうとした男の話だ。

江戸末期の南部(盛岡)。飢饉が続き、下級武士は食うにも困る時代、愛する妻と二人の幼い子供、そして冬に生まれる赤ん坊を養うため、男は脱藩し江戸へ向かう。

自分のことより、まず妻子のこと。男は、生活を切り詰めて仕送りをする。そして、新撰組の隊士募集を知り、給料に惹かれて入隊する。それが、吉村貫一郎だ。

その吉村貫一郎を知る人の話を、取材者が聞くというスタイルで進行する。

新撰組については、以前から、なんでこんなに人気があるのか不思議だった。見ようによっては、凶暴な人殺し集団ともいえる彼ら。隊からの離脱も認められず、仲間内で殺し合う様は、赤軍派を思い出させる。

でも、この本を読んでみて、少しわかったような気がする。

新撰組は組織としての強さではなく、一人ひとりの個の強さだ。そして、強さとは相手を切り殺す強さだ。死なないために相手を殺す強さ。

ペンは剣よりも強いというが、やはり生死を分ける境目の部分では腕力の強いものが生き残るという単純な理屈を、新撰組は貫き通している。その理屈じゃない強さに、憧れを持ったり、かっこいいと感じたりする気持ちが、新撰組人気の源なのかも・・・と思った。

吉村貫一郎だけでなく、登場する人物は皆ストイックだ。自分の価値観を大切にし、信念を持っていると思う。

だから、最後に無様な死に方をする吉村貫一郎は、とてつもなくかっこいい。

|

« ストレス解消は、やはり・・・ | トップページ | 半身浴読書~185~ »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/65923/55576403

この記事へのトラックバック一覧です: 半身浴読書~184~:

« ストレス解消は、やはり・・・ | トップページ | 半身浴読書~185~ »