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2012.06.08

安全に責任を持てる人なんていない

原発の再稼働のニュースを見るたび、『安全が確認された』とか、『安全について専門家が判断しなくてはいけない』とか、『安全を確保できたら稼働を容認する』とか、何度も何度も安全性の確保について言われるが、そもそも何が起こるかわからない自然現象に対して、安全性が確保できるわけないに決まってるじゃないか。

この世の中、諸行無常なのである。

福島原発で起こったことをみれば、今後起こるかもしれない地震を含めた自然災害に、完全に安全を確保できるなんてことは、机上の空論。そもそも何がおきるか、誰にもわからないのに。

できるのは、あくまでもこれまでの歴史からみた予想される現象への対処であって、それは当然対策を講じて然るべきだが、それをもって安全が確保されたなどと、勘違いも甚だしい。

また、こういう話になると専門家の判断をまるで神の御言葉のように絶対のものと信用する人もいるが、専門家だって所詮人間。専門家同士の意見も違うし、判断が絶対に正しいなんてあり得ないのだ。

そんなありもしない絶対の安全を論じるより、万が一事故が起き、福島原発のような事態になったら、どうやって速やかに冷温停止状態に持っていけるのかを真剣に考える方が、よほど信用できる。

例えば、もしあの事故のとき、完全に放射線をシールドできる防護服があれば、問題の個所に速やかに到達し、確認し、対処できたに違いない。また、自由自在に操れるロボットがあれば、人の代わりに現場に近づき、対処できたかもしれない。

今回の事故を終息させるにあたり、これがあれば。。。とかここが確認できれば。。。といった技術的なニーズがたくさんあるはずだ。それらを研究し新しい技術を開発する研究機関を、原発を持っている電力会社がお金を出して運営するとか、そういう安全確保の提案があった方がより現実的だ。

原発の立地場所で今後起こることなど、誰にもわからない。10mの津波に備えても、12mの津波が起こるかもしれないのだ。

予想していなかったことが起きて、発電所に予想外の事態が訪れたとき、その収束に向けた技術的な課題をクリアするための方策と、立地地区の住民への対応を両面で備えておくことが、一番大切なんじゃないかと思っている。それについて議論するほうが、よほど建設的なんじゃないかと思っている。

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コメント

パチパチパチ。
自分は出来もしないのにけたたましい人とか、緊急事態に自分のメンツが大事で人の仕事を邪魔する奴とか、もう少し全体像が見られないかなあと思うことが多いです。
3.11の前には何百年かに1度の災害を想定して建造していた堤防が散々に馬鹿にされて予算カットされていたし、人間のやることは自分も相手もちょぼちょぼで、反省は必要だけど、過度の非難はみっともないだけでなく有害と思うのですが、そんな私は冷静と呼ばれないで、日和見とかぬるいとか、多分、原発推進派とか云われちゃうのですw。

投稿: さなえ | 2012.06.09 06:19

ととさん、「そのとおり」です。
安全の確保とは「予測対処」によって成り立つものだとボクも思います。「万が一、10mの津波がきても、○○してありますから安全です。」と事後の対処をセットにしなくては「安心」は得られません。
「安全」と「安心」似ているようですが、全く違います。

投稿: は | 2012.06.09 06:27

さなえさん

拍手ありがとうございます(笑)。

ほんと、テレビで人のあげ足を取るような言い合いを見るのは、疲れます。

誰かが「安全です」なんて言ったところで、原発の安全が絶対に維持されるわけでもなく、もし事故が起きたら「安全です」と言った人が責任をもって事故処理ができるわけでもなく。そんな意味のないひと言を言わせるために汲々としているのは、アホらしいなぁと思います。

放射性同位体の飛散を防ぐことができるよう、考え得る限りの予防措置を取ることと、原発が安全であるということは、同義ではないと思います。

投稿: とと(>さなえさん) | 2012.06.09 23:10

はにぃさん

そうそう!そうなんです!
予防措置と事後の処置をセットにして論じるべきなんです。

「安全です」を信じ続けた結果が、今回の福島の事故なのに、その教訓が生かされてないなぁと思います。

投稿: とと(>はにぃさん) | 2012.06.09 23:13

ととさん、お久しぶりです。

とっても共感いたしました。
どのリスクを受け入れるか、という話なら分かりますが、安全の確保を確約、って話には果てがなくて疲れますね。

絶対なんてこの世に存在しないのになあ。
地震が起きて、地下のマグマが原発の下から吹き出すなんてことや巨大隕石が落ちてくるなんてことも絶対にないとは言えないわけですよね。

それでも電気のない生活はもうできませんし。

もし何かあった時の善後策に力を入れる方が建設的だと私も思います。

投稿: haru | 2012.06.24 15:42

haruさん

ほんとにお久しぶり!
お元気でしたか?

同感いただいて、すごく嬉しいです。

政府や総理大臣に『安全です』なんて言わせても、大して意味がないですよね。彼らにできることは、万が一に備えた法律の整備や、たとえば基金の設立とか、たとえば研究費の予算化とか、そういうことです。

マスコミも、あげあしを取るような報道ばかりで、うんざりです。ほんとに最近のテレビって面白くないわぁ。

投稿: とと(>haruさん) | 2012.06.25 23:46

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