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2012.02.03

半身浴読書~169~

51cg7v15fel__sx230_ 『ラストラン』 / 佐々木護、読了。

ライダーの話、5作品。短編集。

  1. いつか風が見ていた
  2. エリの伝説
  3. レース・クイーン
  4. ラストラン
  5. 遠い風の音

『いつか風が見ていた』は、ツーリングで北海道に来た男2人と女1人の話。彼らは苫小牧行きのフェリーで知り合う。意気投合した3人は、一緒に走ることになるのだが・・・。
言っちゃなんだけど、こういう女は好きじゃない。若い男と女がずっと一緒に時間を過ごせば、当然恋愛感情は生まれてくるし、そもそもそのくらいの気持ちがないと、意気投合なんてしない。自分から「わたしを女として意識したら、このツーリングは終わり」・・・などと言っておいて、結局自らそれを破るなんて。3人という微妙な人数なんだから、そういう感情が生まれたらさっさと身を引くべきでしょう。

『エリの伝説』は、美しくて走る技術にも優れたかっこいい女・エリの話。わたしは、エリが好きだ。自分の美しさには無頓着で、大したことない男に入れ上げて追いかける。他にいくらでも選べる女であるにも関わらず、自分の気持ちに素直で表現もストレート。そういう女が、わたしは好きだな。

『レース・クイーン』は、才能を見いだされた普通の女の子が、レーシングチームの監督の指導を受けて、本物のレース・クイーンになる話。ただ、途中で彼女が『普通の女の子になりたい』といって逃げ出してしまう気持ちと、また舞い戻ってくる気持ちがわたしには伝わらなかった。

『ラストラン』は、広告宣伝を本業とする会社員と引退寸前のプロレーサーの話。会社員は、大きな組織の中でまったく専門外の部署への異動をほのめかされており、このまま他部門で会社に残るか、自分の専門性が活かせないなら退職を覚悟して上司に告げるべきか迷っている。そんな中、プロレーサーは契約条件の良し悪しではなく、本当に自分を必要としているところで走りたいと、男に言う。・・・意に添わない異動は、会社員である自分にも経験済みのこと。その異動を受けないくらいの専門性や技能が自分にあれば・・・と、何度思ったことか。

『遠い風の音』は、いわゆる不倫関係の男女の話。思いもよらない形で、この関係は清算される。でも、不倫の恋の終わりは、こうでなくっちゃいけない。これ以外、きれいに終わる方法はない。

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