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2011.05.10

半身浴読書~153~

51peiekiel__sl500_aa300_ 51ttu33ncql__sl500_aa300_ 『チャイルド44』 / トム・ロブ・スミス、読了。

実際に起きた事件を題材にした小説と知り、手に取った。

その事件について書かれた本は、先に2冊(半身浴読書~149~半身浴読書~151~)読了。

両方を読んでみて思うのは。使い古された言葉ではあるが『事実は小説より奇なり』だ。

   

チャイルド44で書かれているのは、事件についてというより、ソ連という国家の異常性だ。

ソ連は理想国家であり、そもそも犯罪者はおらず、レイプだの強盗だの殺人だの、そういった犯罪は西側の金に取りつかれた国々での話だ・・・という体面を維持するために、知的障害者や同性愛者が罪をかぶせられ処刑されていく。

それについて疑問を持ってはいけないのだ。理想国家という大きな目標を維持するためには、小さな犠牲は仕方のないことだ、国家を維持するには冤罪で誰かが死のうとも、それは大したことではないと、自分を納得させて生き延びるしかない。

そういう国家の中枢にいた一人の男が、スパイ容疑をかけられた獣医の逮捕に関わることにより、持ってはいけなかった国家への疑問をもったところから、彼とその妻の逃避行が始まる。

そして二人は、子供を狙った猟奇的な殺人事件を解決することを自分たちがなすべき正義と決め、突き進む。

この殺人事件が、実際に起きた事件を題材にしているのだが、重なっているのはアンドレイという名前と、多くの子供たちが犠牲になっている点と、アンドレイの職業くらいだろうか。

実際の事件の方が、かなり複雑だし、動機についてもなるほど感がある。

小説での犯人の動機は、やや陳腐な感じがした。

ポチッとよろしく!

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