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2010.06.25

半身浴読書~136~

41pq1366fbl__sl500_aa300_ 『対岸の彼女』 / 角田光代、読了。

わたしたちの世代からか、そのもうちょっと後からか、もはや『いじめ』は世代全体の共通体験になっていると思う。クラスメイトから外れないように気をつけたり、外れるくらいなら初めから関わらないように気をつけたり、いじめられる前にいじめる側にまわろうとしたり。そういうことって、多かれ少なかれ、皆が経験してることなんじゃないか。

だから、主人公の小夜子や葵、ナナコの気持ちに寄り添うことができる。

ストーリーは、高校生の葵の話と、小さな旅行会社の社長になった今の葵の話が行きつ戻りつして進んでいく。

高校時代の葵は、いじめられることを極端に恐れ、周囲との調和ばかり気にしている。そんな葵の親友は、ナナコだ。ナナコは、一人になることなど恐れていない。葵は、ナナコと一緒ならどこへでも行けると感じるのだ。

一方、今の葵は社長として数人の社員を抱え、堂々と生きている。そこへ面接に来た小夜子。小夜子もまた、高校時代のいじめ体験から人との関わりに臆病なのだ。そして、小夜子は自分をぐいぐい引っ張ってくれる葵に対して「一緒ならなんでもできそう」と感じるのだ。

小夜子が自分に問いかける『何のために大人になるのか』という問い。その答えには、ちょっとぐっときた。

・・・出会いなおすために。

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コメント

バスの中に乗り合わせた光景とか、なかった?
さらっと読んだか、自分にそれほど残っていません。角田光代さんって、広告よく見るけど、どんな本なのかしら、という興味で本を買った記憶です。

投稿: 街中の案山子 | 2010.06.27 07:42

街中の案山子さん

バスの中に乗り合わせた?
う~ん、思い出せません。印象的なシーンとしてはなかったと思います。

乗り物はいろいろ出てきますけど。
葵がナナコと逃避行したり、葵は学生時代に海外旅行を長くしていたり。

この作品は、確か直木賞作品だと思います。
いじめ世代には、結構『わかる!』って思う部分がありました。

投稿: とと(>街中の案山子さん) | 2010.06.27 22:26

TBできるかわからないので、リンクはっておきます。
http://penguin-mo.mo-blog.jp/penpen/2006/01/post_0947.html
コレを読んだのが4年以上前。つまり、4歳の2号がまだこの世に生まれる前だったとは。。。しみじみ(2号の妊娠トラブルで入院していたときに読んでいたらしい)。
で、私なんて4年前はまさか今のこの土地でこんなことをしているなんて想像もしなかったんですけどね。働く母を取り巻く環境や外野の声があまり変わっていないのは悲しい限りですね。さすがに待機児童という言葉はかなり浸透しているし、働く母も不況で増えてきているから、昔ほど風当たりも冷たくなくなっているのかもしれませんが。

投稿: ちゃい | 2010.06.28 21:25

ちゃいさん

TBありがとうございます。
4年も前の作品だったのかぁ~。

わたしの4年前は…ん~、今と大して変わりません(汗)。
あ!でも、あの頃と違っておねえに振り回されることは少なくなりました。そうやって嵐は過ぎて行くのですね~(しみじみ)

投稿: とと(>ちゃいさん) | 2010.06.28 22:26

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