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2010.06.26

半身浴読書~137~

41xa5wa8zql__sl500_aa300_ 『「少年A」この子を生んで・・・  父と母 悔恨の手記』 / 少年Aの父母、読了。

これは、1997年5月27日に起きた酒鬼薔薇聖斗事件の犯人少年Aの両親の手記である。

この少年Aは、すでに関東医療少年院を出て社会復帰しているらしい。

で、この本を読んで思ったのは・・・

彼は、病気じゃないと思う。病気じゃないから治ることもないし、根本の部分は変わらないと思う。ただ、理性を保つことができるかどうかだ。そのためには、彼にとって大事なもの・・・家族とか好きな人とか・・・そういう守りたいものを持てるかどうかなんじゃないか。

この手記には、両親からみた彼の様子や、両親が自分たち自身の子育てや躾について書かれている。

両親が書いたものにも関わらず、明らかに少年Aは他の兄弟と小さいころから違っていたし、両親もそれは気付いていたようだ。しかしそれを、単純に個性としてとらえ、深刻に受け取っていなかった。

でもそれは、当然のことだろう。まさかその「他の子とちょっと違う」ということが、こんなことに結び付くなんて考えもしない。

だからこの両親の事件後の当惑は、共感できる。

躾や子育てについても、親だったらこのくらいは言うだろうって思うし、何度言っても聞かないときには、手が出ることもあるんじゃないかと思う。

ただそれを受けとめる側の問題だ。

少年Aは、小さいころから弟を苛め、たとえ泣いてもその苛めを止めなかったとの記述が何回も出てくる。これって彼のサディズム傾向の現れなんじゃないかと読めた。そのサディズムが思春期の性衝動と重なって、彼の行動の推進力になったんじゃないだろうか。

そう考えると、最初に書いたように、少年Aは変わらないんじゃないかと思う。だって病気じゃなくて、これは傾向だから。

すでに社会に出てる少年Aが、理性で自分の衝動を抑えられるように望みます。

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コメント

読まれましたか。
事実は事実として消えないから、なんとも言いがたいものがありますよね。
書くことで贖罪でもないでしょうが、少しでも親としてできる限りの今後を生きていきたい、という思いでしょうね。この本の収益もきっと被害者の方へと心しておられてのことでしょう。
この事件の担当裁判官、たまたま知っている方で、同じ共同住宅に住んでいたこともありました。
良心的な裁判をされる方に当たってよかった、と心中思っていました。退職後に、その間の経緯を本にしておられるので(書いていいものか?とは思わないでもないですが)、そっちのほうは読みました。
たまたま職場においていたので、今年法律家になった若い人に、興味があれば、とすすめたら、事件当事者と同年齢でした。
彼は、社会復帰しているのですか。
周りに恵まれてくれたら・・・、そう思います。

投稿: 街中の案山子 | 2010.06.27 07:53

街中の案山子さん

この本は、彼の両親の話ですから、少年Aの心って見えてきません。
でも、自分も子供を育ててみてしみじみと思うのですが、子育ては思った通りにはいかないし、感情的になることもあるし、それを子供がどう受け取っているのかもわからないですよね。それなら、わたしもこの両親と大差ないと思うんです。自分の子供たちは、もう大丈夫という域に到達したのか、これから小さいころの子育てのしっぺ返しがくるのか、今も不安です。

この事件については、たくさんの本が出ています。他の本も読んでみたいなと思っています。

投稿: とと(>街中の案山子さん) | 2010.06.27 22:33

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