« オットが上司じゃなくて良かった | トップページ | 眼科で叱られる話 »

2010.05.15

半身浴読書~133~

51egxs62hpl__sl500_aa300_ 『邪魔』 / 奥田英朗、読了。

あ~、またやってしまった。

家事もいい加減にし、睡眠時間も削って、一気に読んでしまった。後半になればなるほど、加速して読み進めてしまう。奥田英朗って、やっぱりすごいストーリーテラーだと、改めて実感。

事件は、小さな放火事件だ。その事件を取り巻く人間たちが、だんだんと追い込まれ狂っていく様子が丹念に描かれている。

リアルな社会では、人は誰でもたったひとつのマターに関わっていることはなくて、複数の何かを同時進行で抱えている。それが、互いに作用することで思いもよらない展開があり、結果に結び付くのだが、その過程が丁寧に書かれているので、とても現実感があって気持ちを入れて読んでしまうのだ。

例えば、犯人の妻。夫の疑惑を考えたくなくて、自分には似合わない団体交渉にのめり込んでいく。それがまた、新しい厄介事を生じさせたりもするのだが、そうせざるを得ない心情が伝わってくる。

事件を追いかける刑事・九野は、警察署内のゴタゴタに巻き込まれ、辞表まで書かされてしまう。同時に、7年前妻を事故を失ってしまったことが、彼に大きな影響を与えている。

事件そのものではなく、それに関わる人たちの感情を読む話だ。面白かった。

|

« オットが上司じゃなくて良かった | トップページ | 眼科で叱られる話 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/65923/48368150

この記事へのトラックバック一覧です: 半身浴読書~133~:

« オットが上司じゃなくて良かった | トップページ | 眼科で叱られる話 »