朝青龍の引退
わたしもびっくりした一人だが、引退するまでは『横綱の品格』だの、『処分がいつも甘い』だの、『暴行事件の真相究明を!』などと騒いでおいて、今になって『まだやれるのに』とか、『周囲が悪い』とか、まるで引退などしなくて良かったのにな・・・風な報道の仕方には、閉口してしまう。
そもそも『品格』なんてものは、こうしたらOKでこうだったらNGで・・・といった類のものじゃなく、その人の言葉や行動や生き方からなんとなく感じられるものじゃないかと思うわけで、今回のことは、横綱としての品格云々よりも、横綱という普通の人より格段に強い、いうなれば、その体そのものが普通に人から見れば凶器であるともいえる横綱が、脅しのような台詞とともに暴力を振るった行為自体と、それを姑息な手段で隠蔽しようとした卑屈な根性に対してどうなのよ?ということなんじゃないかと、わたしは思っている。
朝青龍の進退については、どうすればよかったかという答えは持っていないのだけれど、朝青龍は、もっと大人になるべきだったと思っている。
分岐点は、離婚かな~?
なんだかんだ言っても、自分の家族を守り家庭を上手く運営できなかった朝青龍には、何かが足りなかったんじゃないか。他者への思いやりとか、なにかそういうこと。
特にお相撲の世界は、日本の古い風習を守っている世界で、男は男としての、女には女としての立場があり、それを演じながらだんだんとその世界に馴染んでいくものだと思うけど、朝青龍の場合は奥さんもモンゴルの人だったし、その面からのアプローチも難しかったのだろう。
でも、無理に日本人らしくなる必要もなくて、モンゴル人の奥さんとともにモンゴルの幸せな家庭を築くことで、その生き方そのものにもっと共感を得ることもできただろうに・・・とも思う。
貴乃花は、一時期兄弟ケンカでワイドショーを賑わせたし、宗教めいたものにはまってると言われたこともあったし、ずっと順風満帆な人生というわけではないけれど、そのストイックな生き方は、何も語らずとも滲み出てくるし、それに対して好感を持ったり憧れたりする人もたくさんいるわけで、そういった一本筋の通った生き方が、その人の持っている『格』を表すのではないかと思ったりする。
だから朝青龍は、これからだ。
相撲の世界は、彼には合わない部分もたくさんあったんだろうから、今から他の世界で自分らしく一本筋の通った生き方をして欲しいな。能ある鷹は爪隠すと言うように、強い朝青龍は自分の強いところは隠すくらいでちょうどいい。明るくて負けん気のある朝青龍らしい新しい展開が見てみたい。
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コメント
ととさん、ご無沙汰しております。TB頂き有難うございました。続編をTBさせて頂きました。
>朝青龍は、もっと大人になるべきだったと思っている。
そうですね。「大人に育てる」大人がいなかったのではないか、と私は思います。
これは相撲業界だけではなくて、日本社会全体に、「老人」ばかりは跋扈しても「大人」がいない、そういうことの表れでもあるのではないかなと。
引退の直接原因が「ワンストライクアウト」であったことで体裁だけは取り繕いましたが。
私、『ファン太郎』が大好きでした…
投稿: kaku | 2010.02.13 11:46
kakuさん
TB、ありがとうございます。
大人に育てる大人がいない・・・あ~、そうかもしれませんね。
見ていて「こうなりたい」と思えるような大人が少ないと言いますか。朝青龍の周りには、そういう大人(力士)がいなかったのかもしれないですね。
しかし、自分で「大人」と書いておきながら、そもそも「大人」とは何か?という疑問が湧いてきましたよ。何かまた書きたくなるかもしれません。
ファン太郎、わたしも好きでした。
朝青龍は、やっぱり笑顔がいいですね。
投稿: とと(>kakuさん) | 2010.02.14 00:50