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2009.02.14

おばの死

昨日は,おばの葬儀だった.

年末に救急車で運ばれ,その後順調に回復していたのだが,11日容態が急変しそのまま帰らぬ人となった.

1日に見舞いに行ったとき,おばは鼻に酸素を流し込む管をつけており,ベッドに座ることもなく寝たきりだった.けれど,耳はちゃんと聞こえており,わたしや妹が話しかける言葉にきちんと返事をしてくれるのはもちろん,会話をリードしてくれたのは,聡明なおばだからできたことだと思う.

わたしがおばに,おねえが今年大学受験であること,まもなく試験結果の発表があることを伝えると

「わしが祈っとちゃるけぇの.大丈夫じゃけ.わしがここで祈っとっちゃる.」

そう繰り返し言ってくれた.

会話はしっかりしていたとはいえ見た目はかなり辛そうだったが,おばはこうも言った.

「わしは元気になるけぇの.元気になって家に帰るけぇ.そしたらまた会おうの.」

その言葉は,見舞いに来る人間に不安を感じさせまいとする気遣いのようにも聞こえたし,自分を奮い立たせるために言葉にも聞こえた.

おばの訃報があったその日,おねえの志望校の合格通知が届いた.

棺に眠るおばに,わたしは「おばちゃん,合格したよ」と声をかけた.

ありがとね,おばちゃん.

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コメント

ご愁傷さまです。おば様はおいくつだったのでしょうか。
人間関係で役割ができる。ほら「合格祈っているからね」という役割。記憶が途切れ途切れになっても、姪っ子の合格を祈り、合格後を想像する、そして、合格した時、おば様を想い起こす、そんなものですね。
同じコメント欄に、悲しみと喜びを並べるのは不自然かも知れませんが、お嬢様の合格おめでとうございます。

投稿: 街中の案山子 | 2009.02.15 07:35

街中の案山子さん

おばは86歳になったばかりでした.
ベッドの中では,ずっと家に残しているおじのことを心配していました.「お父さんは,食べることができんでなぁ.わしが帰ってやらんと.何にもできんようにしてしまったのは,わしがいけんかったんじゃ」と.
そして,わたしと妹に「あんたらは,何でもやれるようにしとってやらんといけんで.奥さんがおらんと何にもできんのは,ようないけえの」と言っていました.

>お嬢様の合格おめでとうございます

ありがとうございます.
地元の大したことない私立女子大ですが,おねえの高校生活を知っている我々にとっては,信じられないくらいラッキーなことです.

投稿: とと(>街中の案山子さん) | 2009.02.15 22:31

先日亡くなった姑(大正12年生)と同じくらいかな。
おば様のお連れ合いを思う気持ち、自然ですよね。それが普通だと思うけれどなー。
わが姑の場合、連れ合いが癌で入院しているとき(69歳で末期癌だった)、その看病をしながら、「私のほうが看病で辛い、私も心臓が悪いし、こっちが先に死にそうだ」と言いながら、横になっていました。つい年末には、高齢者施設での一人暮らしだったのですが、寝タバコを注意してもやめない、とのことで追い出されそうになっていたところでした。

投稿: 街中の案山子 | 2009.02.15 23:02

おねえさま、合格おめでとうございます。そして、おばさまのご冥福をお祈りいたします。でも、きっとどこかで見守ってくれているはず。合格も「おめでとう」っていってくれていることだと思いますよ。

投稿: ちゃい | 2009.02.17 00:14

街中の案山子さん

>「私のほうが看病で辛い、私も心臓が悪いし、こっちが先に死にそうだ」と言いながら

↑わたしの祖母が,こんな感じですよ(^^)
傍目には恵まれた環境なんですが,しょっちゅう文句言っています.

そんな祖母を見ているので,おばが病床にあっても前向きで,絶対に元気になるという気概を持っているのを見て,すごく清々しい気持ちになりました.

わたしも,周りの人を勇気付けるような病人になりたいな(病人になりたいなんて変だけど)(*´∇`*)

投稿: とと(>街中の案山子さん) | 2009.02.17 21:53

ちゃいさん

ありがとうございます.
おねえもなんとか一段落です.

つぎはakkoの番.
こちらは学校で辛い状況になっていて,転校も視野にいれ,毎日励ましているところです.

投稿: とと(>ちゃいさん) | 2009.02.17 21:55

↑つぎの親業も個性的なのですか?
でも、大変でも「子供がいるからこそ」味わえるの感慨が多い、これには異論なしなのでしょうね。だって、小渕優子さんの妊娠おめでとう、とさわやかなんだから(笑)。

投稿: 街中の案山子 | 2009.02.19 09:39

街中の案山子さん

下の子は、上の子とは全然違うパターンなんですよ。
今、ちょっと学校が辛い状況のようで…。

繊細な神経を持つと、本人も辛いのですね~。
おねえの太すぎる神経を分けてやりたい…(ノ_-。)

投稿: とと(>街中の案山子さん) | 2009.02.20 20:31

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