« 女心はフクザツなのです | トップページ | 男系男子は,もうそれだけで尊い存在なのである »

2006.09.15

半身浴読書~61~

026361360000 『沖で待つ』 / 糸山秋子、読了。

短いお話が2つ入っていました。どちらのお話も、感動するとか、深く考えるとかいったものじゃなく、淡々と進む話でした。

『勤労感謝の日』は、総合職を辞めたOLが最悪の男と見合いをする話。この総合職という響きに、なにやら特別なものを感じちゃう。

私は理系なのでそういう職種には縁がなかったが、それでも総合職という言葉は、より充実した職業人生を求める女性には必需品らしいということはわかる。

それにしてもこの総合職という職は,一体何?っていう気分は今もある.男性にもそういう区分けはあるんだろうか?また,どんな業種にもそれはあるんだろうか?自分の周りじゃ聞いたことがなくて,テレビドラマでしか見たことのない不思議な職であることには今も変わりない.

さてさて主人公の女性だが,そういう自分達の顔には,他の女性とは違うんだという気持ちが刻み込まれていると語る.そして,結局会社を辞めた自分達には,その刻み込まれたものは邪魔にしかならないと感じている.

そういう気分,ちょっとわかる気がする.普通の女とは違うという気分と,そういう気分を持っている自分を嘲る自分.無職になってそれじゃどうするのとなったとき,総合職じゃどうにもならなかったりして,だからこそ,仕事が趣味だなんていうお見合い相手は,サイテーなわけですな.

もうひとつのお話は,『沖で待つ』.

この言葉は,太ちゃんが妻に宛てて書いた詩の一節で,なかなかいい.クサイ詩だけど,なかなかいいよ.

このお話も,何がどうっていうもんじゃないけど,会社員の実情がリアルでそういうディテールが面白かった.

初めに福岡に行くことになってクサクサしてたり,転勤前にドキドキしたり,いざ福岡を離れたらすごく懐かしくなったり,同期の絆(言いすぎ?)があったり.

OL経験者ですから,なんかわかるよなぁ~って思いながら読みました.

今はその会社を離れ,転職に転職を重ねてこんなところにいますので,今の会社に同期はいなくてちょっと寂しく思ったりして・・・・.

|

« 女心はフクザツなのです | トップページ | 男系男子は,もうそれだけで尊い存在なのである »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

『沖で待つ』、私も読みました。

>何がどうっていうもんじゃないけど,会社員の実情がリアルでそういうディテールが面白かった.
そうなんですよね、ホント。この小説の中にでてくる「終わらない案件はない」っていう言葉がすごく切実で、昔を思い出しました・・・。
さくさくっと読めて、読後感も良かったです^^

投稿: riro | 2006.09.18 00:58

>riroさん

この本を読んだときは、特に感動でもスリルでもなく正直『それで?』って感じだったけど、ここに書かれていることが引き金になって、自分の過去の思い出が、ふわぁ~って出てくるような気がしました。思い出は各人それぞれ違うから、感じ方も違うかもしれないですね。
また、同じ人が読んでも、思い出と今との距離が違えば感じ方も変わってきたりして…。

この本は、そういう本なのですね。思い出の蓋をあける本。

投稿: とと | 2006.09.18 20:25

ちょっと話はそれるのですが、友人の会社が一般職と総合職と、女性だけ分かれていて、女性は大卒までは一般職、大学院卒だと総合職と、入社時にわけられるのだそう。男性は大学卒以上だと総合職。高卒男子だけには「総合職試験により、総合職への道がひらける」という状況だったそうです。
そこで、一般職の女性が、社長に直訴したとのこと。一般職で入社するのは仕方ないとしても、総合職試験を受ける権利さえ、女性にないのがおかしいと。
社長はその「試験制度」自体を知らなかったとのことで、その後、総合職試験は希望者全員が受けることができたのだそうです。
ただし、総合職に受かったばっかりに、全国転勤があるということもついてくるので、友人は一般職のまま、現在にいたるのですが、その後、不景気で女性も「大学院卒」しか新卒で入ってこなくなって、一般職の女性はもはや、「化石状態」だそうです。

投稿: ちゃい | 2010.05.19 00:12

ちゃいさんの話題の流れ、について、一般企業を知らないで書くのは、よくないのを承知で、横道の私感です。
男女雇用均等法以後は、大卒女子もこぞって「総合職」めざしてナンボ、というように見受けられますが、果たして総合職とは、何ぞや、と考えてしまいます。推測も含まれるのですが、例えば欧米では、労働者は定時に帰宅するとききます①。だから欧米人は働かない、のではなく、会社の幹部コースの人たちは、時間にとらわれないで仕事をするとも聞きます②。
だから、自分の将来設計として①、②のどれを選択するか、ですよね。②は、収入もいいでしょうが、始めから責任も重い、生涯一企業に身を置くという縛りもない。
で、多分日本は、欧米のように割り切ってもいなくて、雇用が平等になったから、といって将来、延長勤務、転勤ありの総合職を、という決心もなく、みんながそうだから、とかで、目指しているのでしょうね。
で、結婚、退職、派遣社員、パートになるのコース。
かつて、私は総合職だった…と。
だから、日本には高等教育を受けた優秀な派遣社員やパートも多いし、総合職の名の下で、一般職的仕事を時間延長でこき使われている社員も多いのではないでしょうか。
娘が総合職で大企業に入ったけれど、男性並みの転勤もあるし、アレでいいのだろうか、幸せなのだろうか、と心配げだった、知り合いの顔を思い出しました。年頃としては、沖で待つの女主人公と同世代の娘さんでした。


投稿: 街中の案山子 | 2010.05.19 07:19

ちゃいさん

わたしが新卒で入った会社は、総合職とか一般職とかいう言い方も区分もなくて、本社採用(全国転勤あり)と場所採用(その地域だけの採用)に分かれてました。で、本社採用は学卒男性のみ。学卒でも、女性は場所採用でした。
でも仕事の内容は、大卒と高卒で違っていたので、大卒女子は大卒男子と同様、研究員として仕事していました。そして高卒の場合は、その補助員だったり、事務だったり。

今は、男女での採用の違いはなくなったようで、女性でも本社採用で、工場実習もするみたいです。

投稿: とと(>ちゃいさん) | 2010.05.20 22:48

街中の案山子さん

同感です。

今年の初め、あちこちの合同企業説明会に行きましたけど、「幹部を目指す総合職」と「専門職」がある、とある有名企業に学生が集まっていて、わたしは心の中で「専門職を選べよ~」と言ってましたけど、おそらく学生は総合職を目指すのでしょうね。
今の日本社会では、そう多くのホワイトカラーは必要とされてないし、もしその路線から外れたら、どうしようもないんですけどね。ホワイトカラーでステップアップの転職ができる人なんて、ごくわずかです。

>だから、日本には高等教育を受けた優秀な派遣社員やパートも多いし、

ほんとですよ。
せめて国立大学を出た人は、しっかり働いて納税して、自分が恩恵を受けた分くらい国庫に返してくれないとね。

投稿: とと(>街中の案山子さん) | 2010.05.20 22:56

ほんとですよ。
せめて国立大学を出た人は、しっかり働いて納税して、自分が恩恵を受けた分くらい国庫に返してくれないとね。

笑。そうですよね。それが誇りってものじゃないですか。・・・と、言ってみる、案山子です。再笑。

自分が少し成績がよい、とか、出来る、という気分を味わった、その恵まれた部分を、お金でなくても、世の中に還元したいという姿勢で生きること、それがココロの張り(誇り)ってものでしょう。

投稿: 街中の案山子 | 2010.05.21 06:59

街中の案山子さん

そうですね(o^-^o)
お互い、誇り高くいきましょう!

投稿: とと(>街中の案山子さん) | 2010.05.22 22:34

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/65923/11882559

この記事へのトラックバック一覧です: 半身浴読書~61~:

« 女心はフクザツなのです | トップページ | 男系男子は,もうそれだけで尊い存在なのである »