半身浴読書~42~
『いとしのヒナゴン』 / 重松清,読了.
これ,どぉ~かなぁ~????
ひとことで言うと,重松清っぽくない.メルヘン入っている気がする.設定があまりにもフィクションすぎて,感情移入が難しい.
しかもストーリーがとにかく感情的に進むのも,ダメな理由のひとつ.
でも,じ~んとする場面もたくさんあってそのたびにつ~んと鼻の奥が熱くなったのも事実だ.
特に,再婚相手の娘を命がけで愛するドベさんのエピソードは,ほんとに泣ける.私はどうやら,父から娘への愛に弱い.
この話の中で興味がそそられるのは,地方の現状のこと.ストーリーの最後は,合併問題も絡んだ町長選挙なのだが,そこに至るまでの地方特有の選挙や,都市だけが浮き上がる今の日本の状況について思いを廻らせながら読んだ.(私が考えてもしょうがないけど)
小泉改革などといって地方の時代とか言われるけど,何をどうすればいいのかわかんないでしょ.ミニ東京をあちこちに作るわけにはいかないし,作れないし,作る意味もない.すると,どんな街にしてどんな地域にするかっていうのは,相当知恵が必要だし,首長のリーダーシップも必要だ.
小泉さんは壊すだけの人で,作ることはできないという評判がもっぱらですが,各地方ではその壊すことすらできてないのじゃないかと思う.
最近,商工会議所系の集まりに顔を出す機会が増えて,自分のいる地方のことを漠然と考えたりもするけど,企業はその地方だけで経済活動をしているわけじゃない.その地方が沈めば,出て行くことも可能だ.ならばなおさら,行政や商工会議所などの地元経済界は,将来について真剣に考えなきゃいけないぞ.
しがらみとか利権とか既得権益とか,そういうことから離れて考えなきゃいけないぞ・・・・って,この本の中でイッちゃんと西やんは言っておりました.
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