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2005.10.09

半身浴読書~21~

021305820000 『流星ワゴン』 / 重松清,読了.

     

「もう,死んでもいい」と思った男の前に現れた一台のオッデッセイ.そこに吸い込まれるように乗り込んだ男が,自分の分岐点をやり直してみるというストーリーです.設定ははまるでファンタジーだけど,中身はファンタジーとは程遠い物語.いろんなことを考えちゃいました.

それは親子の愛だったり,夫婦の愛だったり・・・・.

     

私は,後悔しない人生なんてないと思ってます.人生にはいっぱい分岐点があるけど,そのどちらかひとつを選び取ったとき,それが正しい選択だったかどうかなんて誰にもわからないもの.

どんな進路を進んでもいつも順調であるわけもなく,そんなときは頭の片隅に『あのとき,あっちを選んでいたらなぁ』と思わないわけがないと思うのです.それが決めにくい選択だったらなおさらで,何かつまずく度にその分岐点を思い出してしまうでしょう.

だから私は,人の意見は聞かないようにしてる.聞くとつい,そっちに引きずられてしまう気弱な自分がいるから.その考えが,自分オリジナルか他人の受け売りかわからなくなるから.

後悔を人のせいにすることほど,悲しくてみっともないものはないと思うのです

でもいつも分岐点が意識できるとは限りません.

この物語の主人公カズはまさにそうで,今の自分を作った分岐点を何の意識もないままにやり過ごしていたのです.そして生きる気力を失った.

私にもそういう分岐点があったかもしれない.でもそれに気づくことは,生涯ありません.だって私の前には,橋本さん親子の乗ったオデッセイは現れませんから.

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コメント

こんばんは。
生きることって、常に選択ですよね。勇気を振り絞る選択は勿論、何もしないことも選択だし、普段どおりの日常も自分が求めた結果ですよね。
そうすると、「後悔先に立たず」なのかもしれません。過去を振り返って栄光や思い出に浸ったり、或いは失敗を責めてネガティブになって殻に閉じこもったり…そんなことをしていても刻一刻と今という時間は過ぎてしまうわけで、失敗を振り返って学ぶことはある程度重要でも、それよりも今を生きることの大切さって、意外と見落としていたかもしれません…。
「“航海”先に立たず」、自分に自信を持って一歩踏み出さなきゃいけませんね。

この本、近々読んでみたいと思います!

投稿: | 2005.10.10 00:45

重松さんは、「ナイフ」の印象が強すぎて、その後手を出せない作家さんの一人なんですけど、良さそうな本ですね。いろいろ考えさせられるお話っぽいし。

僕が昔言われて強く覚えている一言は、「反省はしていいけど後悔はするな。」です。

生きていると分岐点っていっぱいありますよね。あの時がそうだったのかなーなんて感じることもあるけど、振り返って後悔してもしょうがないのは解るんですけど。


>だから私は,人の意見は聞かないようにしてる.聞くとつい,そっちに引きずられてしまう気弱な自分がいるから.


なんかとってもよく解ります。自分もそうなんで・・・。人に意見を聞くときは、自分のケツを叩いて欲しい時だったりするかな。

投稿: dai | 2005.10.10 17:52

ご無沙汰です。
流星ワゴン、最近読みました。
重松さんの本は年齢が近いことや、方言になつかしさもあって、つい読んでしまいます。
この本は、最後に希望の光りが見えてよい本ですよね。

なかなか新しい作家には手が出せないので、ととさんの半身浴読書はとても参考になります。貴志裕介も最近読むようになりました。
伊坂幸太郎も読んでみたいなぁと思っているのですが、本屋へ行くと作家の名前を忘れて、買わずに帰ってきます。
今度は、メモして行かなくっちゃ!

投稿: がんこ | 2005.10.10 18:13

>俺さん

今を生きている自分を大切にしなきゃいけないのですよね.どう選んでも後悔するなら,その選択が後悔にならないように努力するほかないと思います.

>この本、近々読んでみたいと思います!
↑是非!(*^o^*)

私が書いたのは,まるでレビューになってないけど,そう言ってもらえるとほんとに嬉しいです.
感想を聞かせてくださいね.


>daiくん

>人に意見を聞くときは、自分のケツを叩いて欲しい時だったりするかな。
↑あ~~~!わかる!
人に聞くときって,自分の中ではもう結論が出ていること多いです.ただ単に,「そうだね」と言ってもらいたくて人に相談する感じ.おんなじなんだね.(^^)

重松さんの「ナイフ」は確かに顔をそむけたくなるような話もあるし,ちょっときついかもしれない.私は基本的に短編が苦手なので,重松さんの長編も読まなきゃなぁ~って思って手にしたのが,この本です.いい本を選んだみたいで,ラッキーでした♪


>がんこさん

お久しぶり!(*^o^*)

チュウさんの方言,確かに懐かしいわ.ちょっと広島弁とは違うみたいなんだけど,岡山かな?山口かな?

この本は,どんでん返しのハッピーエンドでもなく,かといってめっちゃ暗い終わりでもない,なんかイイ終わり方だよね.

>なかなか新しい作家には手が出せないので、ととさんの半身浴読書はとても参考になります。
↑ほんとに?あ~,なんて嬉しいんでしょう♪私の書いてるものは,決してレビューにはなっていないのだけど,そう言ってもらえるとまじで嬉しいのだ!

>本屋へ行くと作家の名前を忘れて、買わずに帰ってきます。
↑うふふ.これもすごくわかるわぁ.私も手帳にメモってるもん.

投稿: とと | 2005.10.10 20:07

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